

ドイツ語の合唱で心が一つに!
猛練習から感激のフィナーレへ。
あいのホールで毎年12月に開催される藍野の看護学科生による第九コンサートは、多くの卒業生が学生時代の一番の思い出にあげるイベントです。長く苦しい練習。 だからこそ得られる達成感や友情は、時を経て輝きを増すようです。世界で活躍する指揮者、ソリスト、交響楽団と一緒に学生が舞台に立ち、4月からの猛練習の成果を披露します。近隣の住民や患者さんも詰め掛ける会場は、若々しく力強い合唱のもたらす感動に包まれます。 2007年12月15日に第13回あいのコンサートが開催されました。
何もかも初めての経験だった。4月から9カ月間、こんなに練習したことも、みんなで同じ目的に向かって頑張り、励まし合ったことも…。もちろんプロのオーケストラやソリストたちと大舞台で一緒に歌うことなどなかったし、これからもないかもしれない。入学して去年のコンサートのビデオを見せてもらったときも、今度は私たちの番なんだと思ったが、まだ他人事のようだった。でも、いよいよその日が目の前に迫ってきた。
第九コンサート本番が近づいたある日の練習の合間に、みんなの感想を聞いた。
「最初はなんでこんな難しいことを、と思っていた。今ではドイツ語の歌詞も覚えて、よし、完成させてやろうという気持ちでいっぱい」
「歌えるようになると楽しくなり、最近は練習も楽しいと言う人が増えてきた」
「クラスメートみんなで一つのものを作り上げていくという感じがして、仲間意識が深まってきた」
「初めは気持ちも音もバラバラだったのが、昼休みに一緒に練習したり、わからないところを
教え合ったりして、少しずつ自信も出てきた」
「これだけ苦労したので、何年か何十年かして、かけがえのない思い出になるかもしれない。
今は一生懸命やるだけ」
その後も練習は続いた。本番前日。あいのホールではオーケストラのセッティングに続いて、指揮者の篠崎靖男氏をはじめソリストの面々が顔をそろえリハーサルが始まった。
プロのとぎすまされた音が鳴り、声が響いた。一人ひとりの胸に、不安と緊張が走ったが、全員が声を出していた。
世界的な指揮者として欧米で活躍されている篠崎さんの指導は、的確で分かりやすかった。
第九の時代背景やドイツ語の詩の意味、どのような気持ちをこめて歌えばよいのか、歌うときの心構えも教えてもらった。さらに、自主的な練習を夜遅くまで繰り返した。
本番。前日よりもなんだか自信みたいなものが感じられる。
「チームワークがアップしたのがわかるので、先生が指摘した点に注意して力を出し切りたい」
「やるべきことはやったので、本番を楽しみたい」
みんなの思いが一つになった。今までやってきたことをすべて出したい。私たちの合唱を、この歌を聴いてもらいたい。
そして本番。プロに交じって歌えた、練習の成果を出せた。何かを伝えることができた。
先生の言っていたとおり、気がついたら涙が出ていた。みんな勝手に叫んでいた。
「やったぜ」
「すごいよ、おれたち、やったよなぁ」
「みんなにつられて自然に声が出た」
「うれしくて泣いたことなんて」
聴きに来てくれた人に感謝の気持ちもわいてきた。仲間たちの笑顔と歓声の中に、少したくましくなったように見えた。みんな、この感動を忘れないで。
この調子で臨地実習も国家試験もトライしよう。
| 第13回あいのコンサート |
| ■曲目 |
| ウェーバー:オペラ「魔弾の射手」作品77 ベートーヴェン:交響曲第九番 ニ短調「合唱付」 作品125 |
| ■出演 |
| 指 揮/篠崎 靖男
管弦楽/大阪シンフォニカー交響楽団 ソリスト/ ソプラノ 山口 道子 アルト 伊原 直子 テノール 五十嵐 修 バリトン 木村 俊光 合唱監督/清原 浩斗(大阪府合唱連盟副理事長、関西合唱連盟理事) 合唱指導/山添元子(藍野学院講師) ピアノ伴奏/片野 涼子 合 唱/学校法人藍野学院 藍野学院短期大学 看護学科1年(4期生) 賛助出演:大阪府立春日丘高等学校音楽部 |